ゴキブリと並び、忌み嫌われる家庭の害虫・・・それがダニ!!
なにが怖いって、サイズが小さすぎて
『どこに居るのかわからない』
そんな目に見えない恐怖から家族を守る為にはどうするべきか!
ってなわけで、今回は『ダニ退治』について話したいと思います。
ダニの生態
生物学的には『クモやサソリの仲間』となり、全世界でナント4万5千種類以上存在しています。
かばうわけでは無いんですが、ダニの中には土壌の分解者として我々の役に立ってくれる種類もいて、ほとんどのダニは我々の生活に悪影響を与えていないんです。
家庭に多いダニは?
家庭に生息するダニの70%を占めているのが、ヒョウヒダニ(通称チリダニ)と呼ばれるものです。
ほとんど1年中存在しているダニで、ほこりやアカ・フケをエサにして増殖を続けます。
【布団・枕・ソファー】などの布製品や湿気の多い所を好み、繁殖力も高いため何の対策もしていなければ、数か月後には数百万匹という恐ろしいデータも(”Д”)
このダニが居ない家庭は無い!と言い切れる存在
その他の危険なダニ
例えば犬、ドーベルマンもチワワも同じ犬ですが全然違いますよね?
ダニにも様々な種類がいるのを認識してください。
コナダニ
コナ=粉
名前の通り【粉もの】をエサにするダニ。
小麦粉や砂糖なんかをエサとし繁殖力も高いのが特徴。
つまり食べ物に群がるんです!
そんなのを口にするのは想像しただけでも…。
しかも、増殖することによりコナダニを捕食する新たなるダニをおびき寄せる原因となるのです。
ツメダニ
前述のヒョウヒダニやコナダニを捕えて体液を吸うダニ。
当然、エサが増えれば比例して増殖していくのが自然の摂理。
しかもこのツメダニは、血は吸いませんがエサと間違えて人を刺してしまう事もあり刺咬症(しこうしょう)の原因となります。
イエダニ
ネズミや鳥に寄生している吸血性のダニ。
宿主を介して移動する特性があり、寝静まった夜中に行動し吸血する為、朝起きたらかまれた跡が・・・なんてことに((+_+))
梅雨~秋口にかけて人への被害が集中しています。
『社会のダニ』なんて例えは、こいつから来ているんでしょうね?
マダニ
肉眼でも確認が出来るダニで、その大きさは3~10ミリほどになる大型のダニ。
基本的には山や草むらなどに生息し、屋内で繁殖することは無いのですが庭付きの家に住んでいる方は要注意!
マダニも人を噛み吸血します。
ダニが与える悪影響
目に見えないほど小さな生物が、いったい我々にどんな影響を与えてくるのかをお話します。
生きたダニは何をするのか?
最も良く知られているのが『刺される』こと
同じく刺す生物の『蚊』は外部に露出している部分を刺します。
しかし、ダニは小さく衣服の中にも侵入が可能なため露出していない部分の【二の腕や内もも、お腹】などの柔らかい部分が刺されることが多いのです。
ですので、このような部分に刺された跡が見られたらダニの仕業と見て間違いないでしょう。
血を吸わないツメダニに刺されると
ツメダニは自分から人を刺しに来ることはありませんが、間違って刺したり、布団や絨毯のなかで人から接触されると刺します。
刺された瞬間は痛みは感じませんが、数時間後にかゆみや発疹がおこり、通常は2,3日でおさまりますが体質により再びかゆみがおこる【遅延性アレルギー皮膚炎】を起こす場合があります。
血を吸うイエダニに刺されると
ツメダニと違い刺されるとスグにかゆみや発疹の症状が現れ、皮膚炎をおこします。
しかも血を吸う為に他の生物から病原菌を媒介し
感染症を引き起こしてしまう危険性もあるのです!
ネズミを宿主としていることが多いので、もし自宅でネズミを見かけた場合は、同時にイエダニの存在を意識してください。
一番怖いマダニの特徴
イエダニと同じく血を吸いますが、マダニの特徴は『刺すではなく噛む』ということ。
噛むことにより皮膚を切り裂き、その中に頭を突っ込むようにして数日間に及んで血を吸うのです。
想像しただけでも吐き気が(*´Д`)
さらには死亡例のある【ライム病】や【SFTS(重症熱性血小板減少症候群)】というウイルスを媒介している可能性もあります。
もし刺されてしまったら?
症状によって
軽症の場合は患部を水で洗い流し、ドラッグストアに売っているような市販の外用薬でかゆみや炎症が治まります。
しかし、赤みやかゆみがひどい場合はステロイド外用薬が必須となりますので、皮膚科を受診し薬を処方してもらいましょう。
マダニはすぐに病院へ!
さきほど話したようにマダニの吸血の仕方は異常です!!
無理に引き抜くと、皮膚の中に頭部が残ってしまい取り切れないという状態にもなりかねません。
【ウイルスの媒介や菌による感染症は時間との戦い】でもありますのでご自身での対処はよほどの知識が無ければ止めましょう。
死骸になっても迷惑な存在
生きたダニだけが被害をもたらすわけではありません!
奴らは死んだ後も我々を悩ませる存在なのです。
アレルゲン
ダニも生き物ですので糞をします。
そしてやがて死にます。
この糞や死骸が空気中にまき散らされることにより、ぜんそくや鼻炎といったアレルギー症状の原因となってしまいます。
ダニノイローゼ
かゆみや発疹がダニのせいだと決めつける『被害妄想』からくる、心理的なノイローゼに陥る方もいるそうです。
そんな人は皮膚科を受診すれば一発で判別できるので受診しましょう(^^)/
はやく安心して眠れますように💤
ダニ退治には弱点を狙え!
見に見えないほど小さいうえ、相当な数が存在している相手に直接打撃は不可能・・・。
ではどうすれば?
ダニ退治のよくある間違い
1・掃除機で吸い取る
冒頭でも話した通り、ダニという生物はクモやサソリの仲間であるため足が8本あります。
さらに足先がハサミのようになっていて、布製品の繊維に絡み付くため表面にいるダニは吸い取れても、繊維の奥のダニまでは難しくなります
とあるTV番組で【掃除機で念入りに吸引してみた結果、全体の5/1しかダニは吸えなかった】という検証もあり(生きたダニの話)
2・洗濯機で洗う
体は小さくても生命力は強いのがダニ。
長時間、酸素のない状態でも生きているため水攻めも効果は期待できません(´;ω;`)
3・外で天日干し
いいお天気の日にベランダに布団を干してパンパン叩く、みたいな光景は近所でもよく見かけますよね?
確かにダニは熱に弱いです。
しかし、天日干しでも温度が上昇するのに時間がかかりますよね?
生きたダニは逃げるようにして布団の裏側に回り熱から逃げてしまう為、完全に死滅させることは無理となってしまいます。
これらは『生きたダニ』に対しては、あまり効果が期待できませんが【死骸や糞によるアレルギー対策】としては3コンボの効果は絶大です!!
効果的な退治方法
1・殺虫剤を使う
煙で駆除する【くん煙剤】、マンションなどで煙が気になる方は【くん蒸剤】を使えば6~8畳ほどの部屋全体のダニを駆除することが可能です。
薬剤がいきわたるのに時間がかかる為、お出かけ前に使用するのが効果的。
畳やソファー、ぬいぐるみなど洗いにくいモノを部分的に駆除したい場合は【スプレータイプ】の殺虫剤もあり、シュッと吹きかけるだけで簡単に駆除できます。
最後には必ず掃除機でダニの死骸を吸い取る事が大事です。
2・熱を使う
ダニは50度以上で活動がよわり、60度以上の高温なら死滅させることが可能です。
布団などは、乾燥機を使うことにより高温状態を維持できるので全滅させることも可能となります。
小型の布団乾燥機も販売されていますし、もし自宅になければ『コインランドリー』の大型乾燥機を利用しましょう。
熱で処理した後も必ず掃除機をかけてください。
じゅうたんやカーペットなんかには『スチームクリーナーを軽くあてる』という方法もありますが、生地をいためたり乾燥させる手間がかかってしまうので、あまりおススメしません。
3・プロに依頼
家族の多い主婦の方には、全員の布団を一人でやるのは大変ですよね?
そんな時は専門店に依頼するという手があります。
最近では宅配で『布団のクリーニング』をやってくれるお店もあり、わざわざ店舗まで持っていかなくても大丈夫。
しかもクリーニング中に、代わりの布団をレンタルしてくれるサービスもありますので安心ですよ。
広い大きな家に住んでいる方やペットを飼育されている方は、建物全体の駆除をしてくれるサービスを利用してみましょう。
部屋の広さに比例してダニの数も多くなってしまいます。さらに、ペットにはノミも寄生してしまうこともあるので、知らないうちに家中に害虫だらけという事態に・・・。
『市販の殺虫剤では追い付かない』って方は検討してみましょう
ダニを寄せ付けない予防法
はっきり言ってダニが1匹もいない部屋というのは現実的にはあり得ません!
我々にできるのはダニの大量発生・大量繁殖を防ぐことが大事となります。
ダニが繁殖しやすい環境というのは
温度:20~30度
湿度:60~80%
1・多湿空間を好むため風通しをよくし、こまめな換気をすることによって湿気の溜まりを防ぎましょう。
2・じゅうたんやカーペットの下には、薬剤の浸みこんだ『防ダニシート』を敷くことによりダニを寄せ付けず、繁殖を防ぐ効果が期待できます。
3・布団の天日干しでダニの死滅は期待できませんが、溜まった湿気を取り除くために定期的な布団干しを行いましょう。
4・ほこりやフケをエサとしているために、掃除機を使ってほこりがたまらない空間を作りましょうましょう。
5・キッチンにある小麦粉などの食品は、密閉容器に保存することによりコナダニを寄せ付けないようにしましょう。
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